GWI主催の「Tech Idol 2026」は、革新的な水処理技術を持つスタートアップを対象としたイベントであり、今年は特に技術成熟度(TRL)の低い初期段階の技術が評価された点が特徴的でした。
最優秀賞には、豪州Soret Technologiesによる熱拡散型淡水化(Thermo-diffusive Desalination, TDD)が選出されました。本技術は膜を用いず、温度差を利用して液相中でイオンを分離する新しいアプローチであり、多流路構造による効率向上が期待されています。当協会のNEWS/EVENTSでも過去に紹介しており、詳細はそちらも参照ください。 → 2024年5月29日記事:論文紹介 「Thermodiffusive desalination」より
特別賞には仏Ilion Water Technologiesの電気浸透ポンプ技術が選ばれた。低電圧で水を移送できる点に特徴があり、濃度分極の抑制による運転の安定化や、薬品使用量・エネルギー消費量の低減への寄与が期待されます。
これらの技術はいずれも開発初期段階にあるものの、従来の膜プロセスとは異なるアプローチとして、今後の技術動向を考える上で一つの方向性を示すものと考えられます。
