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気候変動にともなう欧州水事情

 この11月に最高気温が25℃を超え夏日を記録する日がありました。地域によっては100年ぶりの記録更新とのこと。もう少し振り返ると、最早毎年同じことを言っている気がしますが、「今年の夏は暑かった。」ことも間違いありません。これは日本だけでなく、世界的に2023年は「ほぼ確実に」史上最も暑い年になると指摘されています。

引用先 2023年は「ほぼ確実に」史上最も暑い年に、10月も最高気温を更新 - BBCニュース

 

 世界気象機関(WMO)はその年次報告書で、氷河の融解が進むことによる水不足に陥る可能性を指摘しています。欧州では1977年から2022年の間に約880km3の氷が消失し、特にアルプスでは、同じ期間に氷河の厚さが34mも減少しました。

引用先 State of the Climate in Europe 2022 | World Meteorological Organization (wmo.int)

 

 氷河の消失は河川水位の低下をもたらし、船舶の運航や飲料水の供給に制限が出てきます。以下報告によると貿易を生業としながら、この数年、夏の間はライン河の水位をチェックしています。

引用先 欧州の水問題、衝突は回避できるか - SWI swissinfo.ch

 

 日本でも欧州産のミネラルウォーターのボトルを見かけることは多く、あまり水不足のイメージの無い欧州ですが、近い将来、海水淡水化技術や再生水の需要が高まる可能性があります。